ハブ(HUB)とは、スター型物理トポロジを取るネットワークにおいて中心に位置する集線装置です。ハブという名前の由来は『車輪の中心』からきていると言われています。
イーサネット、トークンリング、FDDIなどさまざまなネットワーク規格に存在する機器ですが、、ネットワーク分野において単にハブというイーサネット(10BASE-T、100BASE-TX など)で使われる集線装置を指します。
ハブの基本機能
ハブの基本機能は極めてシンプルであり、パソコンといった複数の端末を物理的に(実際にLANケーブルをつないで)接続して、端末同士間の信号の受送信を中継するものです。
ハブの分類
ハブは、データの送信方式によって、シェアード・ハブとスイッチング・ハブの2種類に分類することができます。
- シェアード・ハブ
シェアード・ハブ(Shared Hub)は、ある端末から受信したデータをそのまま他の端末すべてにブロードキャスト送信します。リピータハブ(Repeater Hub)とも呼ばれます。
従来から存在してきたハブ型ですが、ブロードキャスト送信が非効率であることと、スイッチング・ハブが手頃な価格で入手できるようになったため、現在はほとんど販売されておりません。 - スイッチング・ハブ
スイッチング・ハブ(Switching Hub)は、シェアード・ハブとは異なり、受信したデータに含まれた宛先のアドレスを判別することで、送信先の端末にだけデータを送信します。
スイッチング・ハブはOSIネットワークモデルのレイヤー2で動作しているため、L2スイッチやLANスイッチとも呼ばれます。 現在市販されているハブは殆どこのスイッチング・ハブです。
ルータとの違い
以下の図にてハブとルータが利用されたシステム接続例を示します。
出所:http://www2.elecom.co.jp/network/hub/lan-gswph/
上記の図で示したように、ハブは家庭LANやオフィスLANの中に各端末を接続するために使用されるに対して、ルーターはLANとLAN、又はLANをWAN(主にインターネット)に接続するために使用されます。 市販のルーターは、複数のLANポートを持つことや、Wifiのサポートといった、ハブの機能が内蔵されているため、一般家庭では、ハブを購入するケースは殆どないと考えられます。
詳細は以下のサイトをご参考して頂けると思います。 http://www.officedaytime.com/tips/router.html
主な製品仕様
市販製品の製品仕様には主に以下の項目が記述されており、製品を選ぶ際の重要なポイントになります。
- 通信スピート
主に「100BASE-TX/10BASE-T対応」と「Gigabit(1000BASE-T)対応」と2種類の規格があります。後者は最大伝送速度1Gbpsで前者の10倍であるため、その分製品の値段も高くなる場合が多い。 - ポート数
接続できるLAN端子の数です、 主に4ポート、8ポート、16ポート、24ポート等があり、数が増えるほど機器の値段も上がる傾向にあります。 - 電源
主に電源内蔵型とACアダプタ型との2タイプがあります。放熱の都合で言えばACアダプタの方がよいと言えるが、電源内蔵型は場所がとらないメリットがあります。 - 冷却ファン
HUB本体に冷却用ファンがあるかどうかということです。ファンがある場合には排熱性がよいですが、動作音があるため、今は5~8ポート程度のHUBにはほとんどファンはついていません。